<平成7年 新年・冬・春 >
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いつ打ちし釘か今年も注連掛ける
あら玉の母の咎むる無精髭
病室の明けて御慶もなかりけり (伊勢慶応義塾大学病院)
病院の裏口より入る三ヶ日 〃
小社の四五人寄りしどんどかな (伊勢市 今社 )
冬林檎美味しと妹の癒ゆるなり
妹癒えて着るセーターの胸小さし
シャッター音たてて寒夜を憚りぬ
冬夕焼缶蹴りの子に時疾し
寄る我を窺ひ啼くや夜の鴨 (伊勢神宮外宮 勾玉池)
診察を待つ間に倦みし春日かな (伊勢市 芦野歯科)
春霰両手添へねば跳ねこぼる
母と妹なに笑ひ合ふ雛の前
ところどころ畑打ち終へし犬ふぐり (伊勢市郊外 円座町)
大阪城一重の濠に残る鴨 (大阪城 五句)
春光や城仰ぎつつ鳩に餌を
観梅の手をつなぎ行く老夫婦
啓蟄の園歩む人走る人
高層の点りて花見混みはじむ
<妹宅の新築祝いのため上京 七句>
春愁の港に佇てばおのづから (横浜港)
風光る旅の銀座でパン買つて (東京 銀座)
最期まで絡繰時計聴いて春 〃
丸の内を借景として緑立つ (皇居前広場)
マンションの土なき庭の花つつじ (千葉県 幕張)
家族写真春燈の紐真ん中に 〃
くつろぎは我が家にしかず春燈
子はすぐに濡るるに慣れて磯遊び (伊勢市 有滝)
すかんぽや少し昔の残る道 ( 〃 徳川山)
逍遥の墓地を横切る花曇 ( 〃 浦口)
春昼の猫の鈴の音母に添ふ
春の山海見えるまで登らうよ (伊勢市 朝熊山)









