★①菖蒲あや氏 追悼 <2005/05/25>
「春嶺」主宰 菖蒲あや氏が三月七日に逝去された。享年81歳。
わが師 岡本眸先生が富安風生先生の「若葉」に入門された折の大先輩であられた方である。
関東大震災や東京大空襲でも焼失を免れた奇跡のような町、向島の路地で人生の大半を過ごし、 『路地裏の俳人 菖蒲あや』 として俳句界に独自の足跡を残した。
昭和42年第7回俳人協会賞を句集「路地」にて受賞している。
因みに岡本眸先生の俳人協会賞受賞は昭和46年第11回にて「若葉」からの相次いでの受賞に親密なお二人は共に喜び合ったと云う。
代表句は
路地に生れ路地に育ちし祭髪 菖蒲あや
眸先生は「朝」4月号に
「・・・私は、あやさんも好きだったがご家族も好きだった。近隣の人達もみな働き者で家族を愛し、ささやかな望みを大切に、本音で生きて居られた。窓格子から表を通る煮豆屋の車を呼びとめて、うずら豆を買い、はしゃいで食べた覚えがある。
楽しかった。・・・今年の春は限りなく淋しい。」
と追悼文を載せておられる。
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