« ★②菖蒲あや氏 抜粋句 <2005/05/24> | トップページ | ★②第39回 蛇笏賞 鷲谷七菜子氏 「晨鐘」抄 50句 <2005/05/29> »

2006年1月26日 (木)

★①菖蒲あや氏 追悼 <2005/05/25>

 「春嶺」主宰 菖蒲あや氏が三月七日に逝去された。享年81歳。
 わが師 岡本眸先生が富安風生先生の「若葉」に入門された折の大先輩であられた方である。
 関東大震災や東京大空襲でも焼失を免れた奇跡のような町、向島の路地で人生の大半を過ごし、 『路地裏の俳人 菖蒲あや』 として俳句界に独自の足跡を残した。

 昭和42年第7回俳人協会賞を句集「路地」にて受賞している。
 因みに岡本眸先生の俳人協会賞受賞は昭和46年第11回にて「若葉」からの相次いでの受賞に親密なお二人は共に喜び合ったと云う。
 代表句は

     路地に生れ路地に育ちし祭髪  菖蒲あや

 眸先生は「朝」4月号に
 「・・・私は、あやさんも好きだったがご家族も好きだった。近隣の人達もみな働き者で家族を愛し、ささやかな望みを大切に、本音で生きて居られた。窓格子から表を通る煮豆屋の車を呼びとめて、うずら豆を買い、はしゃいで食べた覚えがある。 
 楽しかった。・・・今年の春は限りなく淋しい。」
 と追悼文を載せておられる。

| |

« ★②菖蒲あや氏 抜粋句 <2005/05/24> | トップページ | ★②第39回 蛇笏賞 鷲谷七菜子氏 「晨鐘」抄 50句 <2005/05/29> »