« ★②第39回 蛇笏賞 鷲谷七菜子氏 「晨鐘」抄 50句 <2005/05/29> | トップページ | ★伊勢志摩吟行会記 ② <2005/06/16> »

2006年1月26日 (木)

★①第39回 蛇笏賞 鷲谷七菜子氏 「晨鐘」 <2005/05/29>

sh0478
≪鷲谷七菜子≫ (大12・1・7大阪生)
 ◇「馬酔木(水原秋櫻子)」に昭和17年入会。
  「南風(山口草堂)」に昭和21年より師事。昭和59年~平成16年同主宰。現在名誉顧問。
 ◇第2回現代俳句女流賞、第23回俳人協会賞、俳人協会顧問、日本文芸家協会々員。
 ◇句集 「黄炎」「銃身」「花寂び」「游影」「天鼓」「一盞」
  他に「現代俳句入門」、随筆集「咲く花散る花」「古都残照」「櫟林の中で」「四季燦々」等。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
 現在 各俳句賞の中で協会色の無いこの蛇笏賞が権威を保ち俳人にとっても一番嬉しい受賞ではないだろうか。鷲谷七菜子氏には心よりお祝いを申し上げたい。
 
 「沈黙の中に思いをひびかせる俳句という詩形」と作者の云う通り、「晨鐘(しんしょう)」は端正にて澄んだ句集と印象する。
 私の唯一の指針は勿論岡本眸先生であるが、鷲谷七菜子氏の句にも私の目指す作句信条と同じくするものを感じている。 「晨鐘」に惹かれる所以である。

 氏も初期の頃は「俳句は反抗と愛から生まれる」と自身でも言っていたような、飯田龍太氏に「鷲谷さんの句には毒がある」と言われたような句風であったのである。
 初期の作品は第一句集「黄炎」より
   
   十六夜やちひさくなりし琴の爪  が最も知られているが

   野にて裂く封書一片曼珠沙華  「黄炎」
   行きずりの銃身の艶猟夫の眼  「銃身」
   かざしみる刃先うるはし油照り   〃

等の句をご覧頂ければ頷けると思う。
 歳月を経ての深い境地を実感する「晨鐘」である。

 <参考> 「鷲谷七菜子作品集」

| |

« ★②第39回 蛇笏賞 鷲谷七菜子氏 「晨鐘」抄 50句 <2005/05/29> | トップページ | ★伊勢志摩吟行会記 ② <2005/06/16> »