« ★ 震災忌 木歩忌 | トップページ | ★ 宗鑑忌 »

2006年9月18日 (月)

★ 露月忌

 台風13号はまだ日本海側で猛威を奮って進みつゝあるようです。
 風の強さには驚かされましたが、被害を受けた各地の方々に心よりお見舞い申し上げます。 
 伊勢は昨日より強く降っていた雨も止み陽が射し出しました。 いつもの室温計は30.7℃と久し振りに30度台となりむっとする蒸し暑さです。


 今日は「露月忌」。 石井露月の忌日です。
 秋田生まれにて本名は祐二。 昭和3年没。享年55歳でしたからまだゝゞ惜しまれる年齢でした。

 文学を志して上京、日本新聞の記者となり、正岡子規と親しく日本派俳壇の中心となった俳人ですが、のちに帰郷して医院を開業、また俳句誌「俳星」を創刊して子規俳句を広め東北地方の重鎮として活躍しました。
 「露月山人」と号したので「山人忌」。 南瓜の愚鈍を好み「南瓜道人」とも称したので「南瓜忌」とも呼びます。

 昨日の「鬼城忌」と言い、子規派の重鎮の忌日が続きますが 奇しくも明日9月19日は「子規忌」ですね。


          子規も知る人と露月をまつりけり 佐藤杏雨
          寂寞たる乾坤や南無南瓜仏    中野三允
          秋風の道はるかなり山人忌    樋渡瓦山

   ______________________________


Img_8200 石井露月の俳句を季節別に抽出してみます。
 漢学趣味の露月らしい句も見られますが、殆どが平易な言葉で詠んでいて子規の影響の強さを窺わせます。


          松の内面白き手紙来る事よ
          窓の日や手毬の唄の夢心
          我家の水音に年新たなり
          年玉のかずかずに灯や枕元

          春立や蒲団清らに雨を聴く
          こまごまと垂氷す春の暁に
          離愁とは土筆の如きものなるか
          龍天に黄帝の御衣翻へる  

          月の暈牡丹くづるゝ夜なりけり  
          村の子の草くぐりゆく清水かな  
          大いなる泉を控へ酒煮かな  
          朝日子をそびらに負うて矢数かな  
          村塾に鮓を圧す因つて詩を講ず  
          編笠や人に知られし面魂  
          抱籠や碧紗を隔つ夜の空  
          恋もなき草刈共や虎が雨  
          露涼し木末に消ゆるはゝき星  

          秋の蛍女は夜を淋しがる     
          我庭の月や籾する隣あり  
          椎の実の八升ばかりこぼれける  
          唐黍の風や秋社の戻り人  
          瓢一ツいつ迄もいつ迄も下りけり  
          風北に変り豆引働きぬ  
          卓上や菊の盃菊の酒  
          暮に出でゝ萩咲けるあたり人恋し  
          夕風やさいかちの実を吹き鳴らす  

          月西へ寒念仏の声遠くなり  
          うつむきてしぐるるままや馬の上  
          むらしぐれ幾たび馬の躓きぬ   
          寝ぬる頃少し残りし炭火かな  
          洗はざる葱買ふて山に帰るかな  
          方正を守る豆腐や狸汁  
          張りつめし氷の中の巌かな 
          帰りつけば妻は大根引きて居り 

|

« ★ 震災忌 木歩忌 | トップページ | ★ 宗鑑忌 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ★ 震災忌 木歩忌 | トップページ | ★ 宗鑑忌 »