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2007年11月 8日 (木)

★ 京極杞陽忌

 今日11月8日は「立冬」です。昨年は11月7日が立冬でした。年によって違いますから要注意ですね。
 
       歩道橋登るや町の冬に入る  加藤暢一

       跳箱の突き手一瞬冬が来る  友岡子郷
       


 また俳人「京極杞陽」の忌日でもあります。
 「木兎」主宰。
 1908(明治41)年2月20日生。
 1981(昭和56)年11月8日没、享年73歳。
 東京都生まれ、「ホトトギス」同人。 

       春風の日本に源氏物語
       秋風の日本に平家物語

の二句を並べて発表した事などで知られ、洒脱な持ち味のある俳人でした。
 他の句も少し抜粋してみます。

       性格が八百屋お七でシクラメン
       美しく木の芽の如くつつましく
       ほうたるの草を離れて遊行かな
       ロココ美として極まれる薔薇もあり
       大衆にちがひなきわれビールのむ
       蝿とんでくるや箪笥の角よけて
       伐られたる竹やしづかに倒れゆく
       早子いふ秋晴の不二よかりしと
       大阪の冬日やビルにひつかかり     
       青天に音を消したる雪崩かな
       マスクして彼の目いつも笑へる目
       街中のしだれ柳も霧氷して
       立ちどまるたびに近づき雪女郎
       貧乏は幕末以来雪が降る
       妻いつもわれに幼し吹雪く夜も    

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