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2007年12月30日 (日)

★ 横光利一忌

 朝 一時の冷たい風雨で震え上がりましたが、風は残っているものゝ後は段々と晴れてきました。
 歳末も押し迫った小晦日の今日 12月30日は小説家 横光利一の1947(昭和22)年の忌日です。
 歳時記にも横光忌または利一忌として載っていて季語になっています。

 横光利一は1898(明治31)年 福島県生まれ。 早稲田大学予科時代から小説を書きだし 1923(大正12)年 「日輪」 「蠅」にて文壇に登場。 
 以降 川端康成などと共に新感覚派と呼ばれた事で著名な小説家ですが、晩年は俳句にも傾倒し 600句程が全集に残されています。
 晩年と言っても49歳で没した横光利一ですからまだ若かったのですね。
 横光門の句会には石田波郷や石塚友二なども参加してしていたそうです。

         横光忌齢ばかりが先師踰ゆ  石塚友二
         横光忌黙契いよよ頑に     石田波郷


 横光利一の代表句は

         蟻台上に餓ゑて月高し 
    

 その他の句も少し列挙してみます。

         妹と見し紅梅の枝折れてをる
         紅梅を見るや吾妹の顔変る
         白梅のりりしき里に帰りけり
         蝶二つ飛び立つさまの光かな
         廻廊の雨したたかに白椿
         何もなく過ぎしがごとし春の雲
         花冷や眼薬をさす夕ごころ

         日の光り初夏傾けて照りわたる
         膝抱きて旅の疲れや白あやめ
         梅雨晴れや手枕の骨鳴るままに
         紫陽花に霧くづれ舞ふ強羅の灯
         茉莉花の香指につく指を見る
         芍薬を売り残したり花車
         静脈の浮き上り来る酷暑かな

         ショパンなほ続く妹の秋の薔薇
         十五夜の月はシネマの上にあり
         地下鉄に水流れ入る日蓮忌
         白菊や膝冷え来る縁の先
         秋の夜や交番の人動かざる

         風花や石みなまるく水に入る
         靴の泥枯草つけて富士を見る
         ふるさとを遠ざかりたる氷かな
         横綱と顔を洗ふや冬の宿
         ささ鳴きの枝うつりゆく夕ごころ         
         繭玉に金色の風ゆらぎ立つ

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                            (参考文献 角川俳句大歳時記。)

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