★ 坪内逍遥忌
夜の10時を過ぎても火の気の無い部屋の室温計は12.3℃と少し気温が緩みました。
今日 2月28日は逍遥忌。
小説家・演劇評論家・劇作家・英文学者の坪内逍遥の1935(昭和10)年の忌日です。
角川俳句大歳時記にも逍遥忌として載っていますが、要領良く解説していますので、以下に抜粋してみます。
「逍遥忌
逍遥は安政6年(1859) 今の岐阜県生まれ。 「小説神髄」で勧善懲悪、荒唐無稽な物語を否定し、リアリズムの小説を提唱した。 二葉亭四迷、正岡子規などがその小説論に影響を受けた。 後半生の逍遥は早稲田大学を拠点に演劇活動に力を注ぎ、シェークスピアの翻訳や研究でも知られた。 晩年に俳句を作ったが、「小説神髄」では俳句などの日本の短詩は未開の世の詩歌だと論じた。(坪内稔典氏記)
学窓に糸の一すぢ逍遥忌 伊藤敬子 」
以上の様に俳句とも縁のあった坪内逍遥でした。
没後ですが昭和30年に 「 歌・俳集 ~坪内逍遥 短歌・俳句集~」が、平成10年に「柿紅葉 ~坪内逍遥の和歌と俳句~」(財団法人逍遥協会編)が出版されています。
以下 逍遥の句です。
初かがみ眉の白髪をかぞへけり
骨ばかりとなりても招く尾花かな
もとの婢の子を連れてくる秋日和
冬籠り画も描いてみたき茶目気あり
駄にあえぐ馬人ならば勲位あらむ
極楽の島つ岩根の初日の出
やゝ癒えて降り立つ庭の桜かな
何蟲かバトンを揮るぞ蝉しぐれ
書きぞめの乾かぬ程やしたりがほ
秋風や寸ほど延びし頤の鬚
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