« 2005年7月 | トップページ | 2005年9月 »

2005年8月の8件の記事

2005年8月31日 (水)

≪フォト俳句(168)≫8/31 ①百日紅・茜社(外宮神苑・勾玉池)

sh0317a
 今の勾玉池には百日紅の花が見られる程度である。
 池を一巡りしてその百日紅の咲く辺りを過ぎると池の畔にある「茜社」の入り口の鳥居が建つ。境内まで何十もの小さな鳥居が列なっている。
 「茜社」は「あこねやしろ」と読む。また「あこねさん」と市民からは親しみを持って呼ばれている。
 山田産土神八社の一つにて、昔々は「赤畝(あかうね)の社」と云う外宮の摂社であったらしい。
 ここも20年毎の伊勢神宮御遷宮のたびに残材を受けて神宮にならって遷宮をするのだ。

 境内を散策していて句碑を見つけた。かなり古い物らしく、文字を判読する事は出来なかったが、調べてみると、裏面に「三重縣ホトトギス會 昭和二十七年十月十日建之」と記され、
 表面には下記の句が記されていた。

    圓光を奢て鵞鳶の目をつむり  長谷川素逝
    天の川頭上に重し祈るのみ   長谷川ふみ子

 境内は狭いながらも古木の森の中にあり、「豊川茜稲荷」と「菅原天神」が同居していて独特の雰囲気を醸し出している。

       瞠りて森の音聞く秋はじめ  暢一

                        〔瞠りて(めつむりて)〕

sh0421-1 sh0124-2 sh0125-3
sh0126-4 sh0157-5 sh0158-6

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

2005年8月25日 (木)

≪フォト俳句(167)≫8/25 百日紅(さるすべり)

sh0248-a
 今 伊勢市街地のそこここで「百日紅」の花が盛りだ。いつから咲き出したかは覚えていないが、市内では7月初旬頃には既にちらほら見られたと思う。
 「百日紅」は中国語からの表記。 日本語では「さるすべり」と呼ぶ。
 「百日紅」の名の由来は花期がおよそ百日に及ぶ事からであるが、日本語の「さるすべり」はご存知のように幹がつるつるとしていて猿でも滑りそうな木、が由来である。 同じ花木の名でも国によって発想の違うところが面白い。
 紅色の花が一般的だが、写真のように白い花の種類もある。

    欠伸して唇叩く百日紅   岡本 眸

 「百日紅」と言えば杉浦日向子氏に同名の漫画がある。 9年前の作品にて浮世絵師 葛飾北斎と娘の日常や不思議な出来事を綴った好著だ。
 また彼女はNHKの番組「お江戸でござる」にて江戸時代の事を面白く含蓄深く話しておられた。私も楽しみに拝見していたフアンの一人だが、惜しまれる事に この7月に早世された。まだ50歳前のはずである。


       一日の怠惰に暮るる百日紅  暢一


       sh0259-1 sh0260-2
       sh0064-3 sh0069-4

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

2005年8月20日 (土)

≪フォト俳句(166)≫8/20 睡蓮 (金剛證寺)

a
 伊勢神宮の内宮から朝熊山(あさまやま)山頂を越えて鳥羽に至る観光道路、伊勢志摩スカイラインがある。
 伊勢湾や志摩の海を見下ろしながら走る事の出来るこの道路はスカイラインの名に恥じない。
 頂上の展望台も見所だが、頂上近くに建つ名刹 金剛證寺もお奨めのスポットである。
 伊勢神宮の鬼門を守る寺として建立されたものだが、「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭の一節に唄われているのは この金剛證寺の事である。
 草創は欽明天皇の時代と言われるから、6世紀の事になる。平安時代には弘法大師(空海)によって堂宇が建立され、密教修業の大道場として隆盛を極め現在に至っている。

 この16日に訪れた時 境内の池面を「睡蓮」が覆いつくしていた。昨年も記事にしたが(参照)、まだ6月であったのでこれほど繁茂はしていなかった。睡蓮の花期は随分と長いようである。
 睡蓮は蓮とよく似ているけれど科の違う花である。蓮は葉や花が水面から立ち上がるが、睡蓮は葉も花も水面に浮かんだままだ。

    睡蓮のよき隔りの花の数   清崎敏郎
 
 夕方に花を閉じる事から「睡蓮」の名がついたが、午後2時頃(未の刻)に花が開くので「未草」とも呼ばれる。
 撮影したのは午後1時頃だが、花の状態は全開、半開と様々だった。 


     睡蓮の花の目覚めの遅速かな  暢一  


sh0415-1 sh0416-2 sh0414-3
sh0401-4 sh0408-5 sh0402-6
sh0411-7 sh0405-8 sh0404-9

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2005年8月15日 (月)

≪フォト俳句(165)≫8/15 花芙蓉

sh0242-a
 私の記事の多くは早朝の勾玉池、そして勾玉池迄の散策道中で見かけた花々等を題材としている。
 実に卑近な事にて退屈に思われる読者もおられるであろうが、自由時間が仕事前の早朝しかない状態である為である。ご容赦頂きたい。

 昨年も八日市場町の歴史と共に取り上げたが(参照①)(参照②)、散策途中に毎年見事な「芙蓉の花」を玄関先に咲かせているお宅がある。
 この花芙蓉は7月29日に通り掛った折に、ぽつぽつと咲き出したなと印象していた。
 次に見たのは8月7日であるが、僅か10日の間にもう満開状態であった。

    哀歓の常に酒あり酔芙蓉   福田蓼汀

 花芙蓉には淡紅・白色があるが、白色から紅色に変化する種類もある。
 上記の句に詠まれている「酔芙蓉」である。
 昨日、帰省する妹を駅裏の出口で待っていたが、そこにも紅い花芙蓉が咲いていた。


        妹を待つ駅裏の紅芙蓉  暢一


       sh0081-0729-1 sh0083-2
                 < 7月29日 >
       sh0236-3 sh0240-4
                 < 8月7日 >

| | コメント (2) | トラックバック (0)
|

2005年8月12日 (金)

≪フォト俳句(164)≫8/12 浮き草 (外宮神苑・勾玉池)

sh0159-a
 菱のような浮葉植物で他に一般的に見られる種類に「浮き草」がある。
 勾玉池でも菖蒲田との間の池面に繁茂している。
 写真にて菱の葉と比べてみればお分かりのように、葉は数ミリに過ぎない。
 中には米粒ほどの葉の種類もある。

    晩涼に池の萍皆動く   高浜虚子
    
 図鑑では「浮き草」と表記されているが、俳句では殆どの俳人が「萍(うきくさ)」の字を使う。
 「菱」と同じく夏の季語である。

           
        萍に水面わづかな水馬  暢一

                         <水馬(みずすまし)>
    
       sh0188-1 sh0192-2
       sh0184-3 sh0183-4

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2005年8月 9日 (火)

≪フォト俳句(163)≫8/9 ② 菱の花 (外宮神苑・勾玉池)

sh0311-a
 今回の題材は「浮き草」の予定であったが、変更して前回の「菱」の続きである。
 8月5日の勾玉池では菱の葉の撮影を主としたので、昨日再び訪れて「菱の花」を中心に撮ってきた。
 しかし 白い花は花弁の輪郭が写り難い。また1cmに満たない小さな花である。
 携帯での撮影は無理があり、不鮮明になってしまった。

 花は極小だが、秋に生る実は結構大きい。ライター位の大きさがある。
 普通は塩茹でにして皮を剥き白い果肉を食べる。栗によく似た味がするらしい。
 漢方薬でもあり、ぶどう糖、たんぱく質、カルシウム、ビタミンB群、ビタミンCを含み、ガン細胞の増殖を抑制する事に効果のあるゲルマニウムを多く含む食品として注目されている。

    胸薄く来たりて菱の花愛す   岸田稚魚

 接写の為に這い蹲りながら勾玉池に身を乗り出し、携帯を持つ手を一杯に伸ばしている私を行き交う人々が怪訝な面持ちで見ていく。少し恥ずかしかった。


      池の面に小道あるごと菱の花  暢一


sh0304-1 sh0303-2 sh0302-3
sh0272_l-4 sh0271_l-5 sh0284-6

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2005年8月 6日 (土)

≪フォト俳句(162)≫8/6 ① 菱 (外宮神苑・勾玉池)

sh0174-a
 久し振りに早朝散策をして外宮神苑の勾玉池へ寄った。
 今の時期 勾玉池に咲く花は夾竹桃と百日紅だが、何故か盛りにはまだ程遠い感がある。町中のそれらは結構咲いているのにである。
 勾玉池の水面を水生の植物がぎっしりと覆っている。
 「菱(ヒシ)」である。1年生の浮葉植物だが、池の底から茎を伸ばし水面で放射状に三角形の葉を広げる。
 全国どこでも湖沼などで普通に見られ、夏からごく小さな白花を咲かせる。
 秋につける実は黒色の菱型で両端に鋭い刺がある。この事を「緊(ひし)」と云うらしい。「菱」は本来「緊」の字を使うのが正しいと指摘している図鑑もあった。
 「鬼緊」と云う種類では刺が4本あり、忍者の使う鉄ビシとそっくりだ。また実は昔から食用・薬用でもある。

 「菱」関係の季語として
 <夏> 菱、菱の花
 <秋> 菱の実、菱の実取る、菱取、菱(取)船、茹菱 、菱紅葉、菱喰(菱の実を好む雁の一種)等がある。

   菱の花ありと言はれて気づきたり   右城暮石

 上句のように菱の花は余りにも小さ過ぎてよく見なければ気付かない。右下の写真に僅かに写っている。
 中下の写真に小さく花のように点々と見えるのは「浮き草」の葉である。数mmの葉の小さな浮葉植物だが、これも湖沼で一般的に見られる。
 次回題材の予定にしている。


      菱ぎつしり勾玉池の夏更くる  暢一


sh0170-1 sh0169-2 sh0434-3
sh0173-4 sh0171-5 sh0097-6

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

2005年8月 3日 (水)

≪フォト俳句(161)≫8/3 ②時計草 (旧宇治山田郵便局分局)

sh01651-a
 伊勢神宮の外宮神苑前に旧宇治山田郵便局の分局の建物が遺っている。
 大正時代の建築ながら現役にて、今はフランス料理店と ある組合の事務所が入居している。
 こじんまりとした雰囲気の佳い中庭があり、事務所に所用のある事もあってよく訪れるが、お気に入りの場所の一つである。

 昔は隣に本局が建っていた。明治42年完成の立派な建築物にて、国の重要文化財に指定されているが、現在は明治村に移築されていて見学する事が出来る。
 明治村の郵便業務を実際に行い現役として機能しているらしい。

 この分局の中庭の入り口にやはり時計草が咲いている事を思い出し、事務所の帰りに覗いてみた。
 もう最後に近いであろうが、かろうじて咲いていた。

    時計草感心してもはじまらぬ   飯島晴子

 前回記事の純白の花と違い、分室中庭の時計草は副花冠が青色しているが、よく見掛けるのはこちらの方である。

       大正の鉄扉の模様時計草  暢一


       sh0253-1 sh0161-2
       sh0162-3 sh0254-4

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

« 2005年7月 | トップページ | 2005年9月 »