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2006年3月 5日 (日)

≪フォト俳句(208)≫3/5 満作の花 (伊勢市内)

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 そろそろ咲いている頃だろうと町内のある路地へカメラをぶら提げて出掛けてみた。
 満作の花である。 期待通りに咲いていた。
 満作は早春 葉に先駆けて枯枝に細く捩れた紐状の黄色い花を咲かせる。 
 本州から九州迄の山地に幅広く分布し庭木としても植えられているが、前回記事のアロエの花と同じく植物に興味のある人や俳人は別として知らない人も多いらしく、私の知人も然りであった。 秋の黄葉もまた美しい。

 満作は春一番に咲く花木である事から‘先ず咲く‘が訛って‘まんさく‘となったとされる。 また本来は金縷梅と書くが、豊年満作に通じる事から満作(万作)の字を当てるようになったらしい。

        まんさくに滝のねむりのさめにけり  加藤楸邨
     
 満作を詠んだ句も多い。 満作、万作、金縷梅、まんさく、と使用している字も多様であるが 圧倒的に多いのは加藤楸邨の掲句のように平仮名の‘まんさく‘である。
  
     金縷梅や太きウエスト笑ひ合ふ   鍵和田ゆう子
     万作の花の貧しき黄色かな      倉田 紘文
     谷間谷間に満作が咲く荒凡夫    金子兜太

 それぞれの字を使った例句を上記に挙げてみたが、図鑑で一般的に表記されている肝心の‘満作‘の使用例は金子兜太の一句しか見付からなかった。
 理由は満作の文字が既述のように秋の豊穣の意味にて、早春の季感を表現するのに違和感を覚える事からだろうと想像する。 俳句は十七文字しかない短い詩であるから、一語々々に繊細なのだ。

           金縷梅の枝の白さの余寒かな  暢一   

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                 <見出し写真のみ拡大可>

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