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2006年3月の8件の記事

2006年3月30日 (木)

≪フォト俳句(214)≫3/30⑤馬酔木(外宮神苑勾玉池)

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 前回に続いて7日の勾玉池である。 これまでも一番多く題材としてきた勾玉池であるが、殆どが仕事前の早朝散歩の折に訪れている。 7日は午後から夕方迄2時間以上滞在したが、朝日と西日夕日との違いが光景をもまた違った趣に感じさせてくれた。 
 
 池の正面には参拝者休憩所が建っているが、平日と云う事もあり地元の人々が憩っている姿が目に付く。 ここに座って朱の浮舞台越しに望む勾玉池や杜の景は趣の深いものがあり、春夏秋冬に拘らず伊勢市民の憩いの場でもあるのだ。 
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その休憩所の近くに馬酔木の白い花が咲いている。 ここの馬酔木は丸く剪定されていて小振りなものだが、本来は結構大きくなる木らしい。 
 写真に馬酔木と一緒に写っているのは恐らく躑躅と杜鵑花だと思うが、赤っぽい木の芽 と 緑の木の芽 と 芽の色の違うところが面白い。 ただどちらが躑躅なのか杜鵑花なのか私には分からない。
 馬酔木は葉ガ有毒で馬が食べると酔ったような中毒症状が出るところからついた面白い花名だが、昔は馬子達にとっては笑い事でない要注意な植物だったのであろう。

      来しかたや馬酔木咲く野の日のひかり   水原秋櫻子
          
 馬酔木を詠んだ句では秋櫻子の掲句が最も有名である。
 また馬酔木を図鑑では「あせび」と表記しているが、俳句では普通「あしび」と読ませる事が多い。 理由は知らない。

           神宮の苑の夕翳馬酔木咲く  暢一

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2006年3月25日 (土)

≪フォト俳句(213)≫3/25 ④ 梅 (外宮神苑 勾玉池)

a-toriminng-IMG_0277 今回も引き続き7日の散策時の記事だが、目的地の外宮神苑 勾玉池への道中あちらこちら寄り道した所を3回題材としてきた。 まだ何ヶ所か取材した場所があるけれども後日に譲るとして 今回は勾玉池である。

 勾玉池の池畔の一角に生垣に囲まれた芝地がある。 松等の小さな樹々が点在しているだけで普段は目を引かない場所であるが、今の時期はいづれもまだ若い樹ながら梅が印象的なので入ってみた。
 紅梅の色の鮮やかさ、また薄いピンク色の梅の蕾の赤さが興味を引く。

 一昨日23日に所用で外宮の前を通った序でに この梅が気になって、少し立ち寄ってみれば見事に開花していた。 昨年30日に同じ梅を撮った写真の記事(№121)を見てみると、23日の今回の方が一週間早いにも拘らず少し多く花開いているようだ。 と云ってもこの勾玉池の梅は他と比べると遅い。 当初は時期から見て桜と間違えてしまって記事を書いたが、翌年は2月に咲き出した為に梅と気がつき訂正した。
 この時期 町中の日当たりの良い所ではもう咲き出している桜も見られる。


       さし交はし舞楽のごとし桜の芽   岡本眸


 写真の一、二段目は7日に撮影したものにて、三段目が23日撮影したものだ。
 灯篭と鳥居を背景とした写真があるが、何度か記事にもした茜社の裏参道入り口である。

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2006年3月20日 (月)

≪フォト俳句(212)≫3/20 ③紅梅 (須原大社)

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 再び7日の散策時に戻っての記事である。
 伊勢市内には伊勢神宮の別宮末社が多数あり散策の途中にも3、4ヶ所通る。
 内の一つに須原大社があり、まだ小振りではあるが一木の紅梅が目を引いたので立ち寄った。
 
 須原大社の「須原」は元々は「洲原」にてこの辺りが宮川の支流の河原であった事を意味している。
 古代 外宮から宮川への西方は宮川やその支流が蛇行を繰り返す事によって何処も河原であった時代を経ているようだ。 わが家の周辺でも少し掘り起こすと砂利の地層が現れる事からも頷ける。
 
 また昔から外宮門前町を山田と言った。 今は地名から消えてしまったが、年配の人は現在でも伊勢市中心部を山田と呼ぶ。
 その山田には昔に須原、坂方、岩淵氏などの勢力があり、その須原氏の産土(ウブスナ)神である八王子を祀ったのが須原大社の起源である。
 八王子とは天照大神が須佐之男命と誓約した時に生まれたとされる五男三女の神々の事を指す。

           紅梅を人の香よぎる日射かな  岡本眸

 他の社での記事の折にも社と稲荷が併設されている事をご紹介したが、須原大社の一角にも須原稲荷神社が建立されている。

            紅梅や白木造りの社殿の香  暢一 

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2006年3月18日 (土)

≪フォト俳句(211)≫3/18 山茱萸の花 (岡崎市内)

 まだ少し7日の散策時の記事を続けるつもりではあるが、14日に句会出席の為 岡崎市内を歩いている折に山茱萸(サンシュユ)の花を見掛けたので次回との間に記事を追加してみたいと思う。

 月に一度通っているが JR岡崎駅西口から句会場迄は徒歩10分程。 目を見張るような立派な邸宅も見られる屋敷町の中を行く。 門前の花壇や塀越しの木等なら許されるであろうけれど、塀内の庭を無遠慮に撮る事は憚られるので写真でのご紹介は出来ないが、盛りの白梅紅梅などが垣間見え実に趣のある庭も多い。 
 一軒のお宅の塀越しに黄色い花をびっしりと咲かせている木を見つけた。 これが山茱萸である。 塀の外からなので遠慮なく撮影させて頂いた。

 山茱萸は早春に咲く花であるが、№208にて記事とした満作の花と同じく庭木として見掛けるものの比較的珍しく また花名を知らない人も多いようだ。

        山茱萸へ押してかがやく乳母車   黒田杏子

 山茱萸の原産地は中国にて江戸時代薬用として渡来した。 山茱萸の字は漢名にもとづくものにて和名を春黄金花(ハルコガネバナ)と言う。 また秋の赤い実が珊瑚に似ている事から秋珊瑚とも言われるが、やはり秋に赤い実をつける珊瑚樹と云う似た名の木があるので要注意だ。

           山茱萸の黄の深閑と屋敷町  暢一

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2006年3月15日 (水)

≪フォト俳句(210)≫3/15 ② 白梅 (等観寺)

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 前回 7日の昼から夕方まで市内と勾玉池の散策を楽しんだ事を述べたが、暫くその折の取材にて記事を続けたいと思う。

 伊勢神宮の神前町とは言え伊勢の町中にも寺院は多数ある。 しかしそれぞれ歴史由緒はあるものの大きな寺は無く観光的には縁の無い町寺ばかりだ。 葬式の折にしか訪れない寺と言っても言い過ぎではないだろう。 伊勢に於いても仏式にての葬儀が圧倒的に多いのである。 神式での葬儀は2割位であろうか。

 外宮神苑勾玉池への散策の途中にその町寺の一つ等観寺がある。 
 この寺については一昨年≪フォト俳句(55)≫にて百日紅と共に由来などを記事にした。


        師はときに遊べ遊べと梅日和   岡本眸
      

 折りしも 等観寺の境内は白梅が満開にて爽やかな香が漂っていた。


           焼香のしんがりにつく梅の花  暢一


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2006年3月10日 (金)

≪フォト俳句(209)≫3/10 ① 山茶花 (伊勢市内)

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 ここ暫く散策の機会を持つ事が出来なかったが、7日に休みを取り久し振りに町内を巡りつゝ勾玉池を訪れた。
 4月上旬の暖かさであったようで 麗らかな春日を堪能する事が出来た。
 町内のあちらこちらでは まだ山茶花(サザンカ)が咲き誇っていた。 しかとは分からないが、例年 椿の咲き出す今の時期まで山茶花がこれ程に咲き残っているとの記憶はあまり無い。 
 椿と山茶花はそっくりなので花だけでは見分けがつかないが、散り方を見れば判別出来る。 椿は花の形のまま落花するが、山茶花は見出しの写真のように細かく花弁が散る。

 山茶花については一昨年も
  ≪フォト俳句(82)≫≪フォト俳句(99)≫にて取り上げたように11月頃咲きだし12月・1月が盛りの時期だ。 勿論冬の季語である。

      山茶花は咲く花よりも散つてゐる   細見綾子

 写真の左上は外宮の北御門の隣にあったNTTのビルがごく最近取り壊された跡の空地である。 山茶花と椿が交互に植えられている生垣のみが残された。
 このビルは三重県で初めて自動交換設備が設置された歴史ある建物であった。 この事は≪フォト俳句(16)≫で題材とした。
 また右下の写真を拡大してご覧頂くと玄関に注連飾りが見える。 魔除として一年中注連飾りを外さない伊勢地方の住宅と云う事がこれで分かる。

      山茶花の囲む更地や庁舎跡  暢一

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2006年3月 5日 (日)

≪フォト俳句(208)≫3/5 満作の花 (伊勢市内)

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 そろそろ咲いている頃だろうと町内のある路地へカメラをぶら提げて出掛けてみた。
 満作の花である。 期待通りに咲いていた。
 満作は早春 葉に先駆けて枯枝に細く捩れた紐状の黄色い花を咲かせる。 
 本州から九州迄の山地に幅広く分布し庭木としても植えられているが、前回記事のアロエの花と同じく植物に興味のある人や俳人は別として知らない人も多いらしく、私の知人も然りであった。 秋の黄葉もまた美しい。

 満作は春一番に咲く花木である事から‘先ず咲く‘が訛って‘まんさく‘となったとされる。 また本来は金縷梅と書くが、豊年満作に通じる事から満作(万作)の字を当てるようになったらしい。

        まんさくに滝のねむりのさめにけり  加藤楸邨
     
 満作を詠んだ句も多い。 満作、万作、金縷梅、まんさく、と使用している字も多様であるが 圧倒的に多いのは加藤楸邨の掲句のように平仮名の‘まんさく‘である。
  
     金縷梅や太きウエスト笑ひ合ふ   鍵和田ゆう子
     万作の花の貧しき黄色かな      倉田 紘文
     谷間谷間に満作が咲く荒凡夫    金子兜太

 それぞれの字を使った例句を上記に挙げてみたが、図鑑で一般的に表記されている肝心の‘満作‘の使用例は金子兜太の一句しか見付からなかった。
 理由は満作の文字が既述のように秋の豊穣の意味にて、早春の季感を表現するのに違和感を覚える事からだろうと想像する。 俳句は十七文字しかない短い詩であるから、一語々々に繊細なのだ。

           金縷梅の枝の白さの余寒かな  暢一   

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2006年3月 1日 (水)

≪フォト俳句(207)≫3/1 アロエの花 (伊勢市内)

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 今 町中を歩いていると左に掲げた花が目につく。 
 アロエの花である。 アロエにも多種あるらしいが日本で広く普及しているのはキダチアロエらしい。 木立アロエと書く。 図鑑を見てみると掲載のアロエの花もやはり木立アロエであった。
 図鑑によって11月~1月或いは12月~2月に花が咲くと載っている。 しかし伊勢の町中では冬の間から花は見られるものの今の時期が一番の盛りでよく目立つと感じる。写真は25日に撮ったものであるが、まだゝゞ咲き続けるように見える。

 アロエは「医者いらず」の愛称で呼ばれていて民間薬として最もよく知られているが、意外と花を知らない人も多い。 質は強健 低温や乾燥にも強いので管理しやすいが強霜には弱いので要注意である。
 アフリカ原産だが日本では数百年前に関東以西の太平洋岸に自生していたと言われる。 伊豆白浜には3万株もの花が海を背景に見られる「アロエの里」が有名だ。 元々は海岸に自生する種類なのであろうか。

        干大根細りきつたりアロエ咲き   清崎敏郎

 アロエは季語ではない。 掲句も別に季語である干大根の様を描き晩冬の景を強調している。 しかし「アロエの花」「アロエ咲く」であれば季節を特定できる事から季語として認めてよい。 
 実際に下記のような例句もある。

         アロエ咲くジヨン万次郎生れし地    右城暮石

 ジヨン万次郎は土佐の中浜村出身にて足摺岬に彼の銅像があるから、暮石の掲句は足摺岬を詠んだのだろう。

          ベランダのアロエの花に名残雪  暢一
    
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