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2006年7月25日 (火)

≪フォト俳句(240)≫7/25 ⑧ 御座 潮仏 (志摩市)

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 伊勢志摩吟行会も8回目の記事となった。
 前回記事の爪切不動尊を後にして、旅館のご主人に 「御座漁港」 の近くにある 「潮仏」へと案内してもらった。

 英虞湾のリアス式の入り組んだ入江は最高の伊勢海老が育つと言われており、御座漁港では秋から春にかけて夕方から朝の間に伊勢海老漁が行われる。昼間は岩礁に潜み、夜になると動き出す習性があるからだとか。

3img_4678 2img_4681 御座漁港の片隅に歌碑が建っていた。
 木俣修 の潮仏を詠んだ歌だ。

     志摩の津に
      海女が悲願に生れまして
        潮のもなかにいますみほとけ

 碑の裏には
 「昭和二十八年夏この地に遊びたる木俣修、この潮のもなかのみほとけを潮佛と呼びてなしたる歌一首をここに刻む  昭和四十五年九月  形成三重支部 御座漁業共同組合」 と書かれていた。
 左画像のもう一つの白い石の歌碑は潮仏の所に建っていたが、はっきりとは全文を読み取れなかった。

 「木俣修」 の略伝を.思文閣美術人名辞典で調べてみた。
 歌人。 滋賀県生。 名は修二。 北原白秋の門。 戦後、雑誌 『八雲』 『短歌主潮』 を編集して戦後歌壇の新気運育成に努めた。 『形成』 を主宰。 昭和・実践女子大教授。 昭和58年(1983)歿、76才。
 彦根藩の城代家老の末裔だそうで、彦根城近くの市立図書館前庭にも歌碑がある。

      城の町かすかに鳰のこゑはしてゆきのひと夜の朝明けんとす


 御座漁港の隅から鳥居を潜り崖沿いの海岸を行くとすぐに潮仏がある。
 下の2枚の画像が潮仏だ。 
 一昨年に訪れた時がそうだったが、満潮になると海中に没する。
 
 昔、村人の夢枕に仏様が立たれ
 「腰から下の病気を皆に代わり洗い流すために海の中にいるので決して高いところに移すことのないように」 と言われたとの伝承のように、婦人病・子宝にご利益があると海女達の信仰厚い潮仏である。

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 潮仏は俳人の間では全国的に有名だ。 多くの著名俳人も句に詠んでいる。

              水無月の青波かぶる潮仏  加藤三七子

 他にも少し挙げてみる。

        顔磨滅せし潮仏海女拝む  山口誓子
        船虫もここに集まる潮仏   右城暮石         
        漂泊や北風の波退く潮仏  石原八束

 折りしも老女が椅子に座って憩っておられた。 海女を引退された方にて
 右の仏像をご本尊と思うだろうが、そうではなく左端の岩がご本尊ですよと教えてくれた。


               緑蔭に老海女憩ふ潮仏  暢一


 今回は続いて 「浜島」 も取り上げようと思っていたが次回に譲りたいと思う。

                       <全画像拡大可>

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