≪フォト俳句(258)≫10/25 ⑦ 岡崎行(JR岡崎駅前・居酒屋)
月に一度、我が結社の東海支部句会出席の為に伊勢から近鉄特急にて名古屋まで、JR東海道線の快速に乗り換えて岡崎まで出掛ける道中記に6回に亘ってお付合い頂いてきたが、今回が最終回である。
前回、句会場へ向うJR岡崎駅西口の閑静なたたずまいをご紹介したが、東口の側は打って変わって古くごたゞゝとした下町の風情があり乗降客の数も圧倒的に東口の方が多い。
いつ頃からかは覚えていないが、随分以前より東側の駅前は再開発による区画整理が順次進められてきていた。 しかし今年に入って駅前通りの店々もばたゞゝと立ち退いて一気に更地になってしまったので、月に一度しか訪れる事のない私には驚きの景の変貌振りだった。
上左端の画像はまだかろうじて残っている駅前通りの店舗だ。 すぐ隣まで更地が迫っている。 来月訪れる時には恐らく消えてしまっているだろう。
JR岡崎駅は東海道本線の主要駅にも拘らず岡崎市中央部からはかなり西南に位置していて 岡崎市の中心駅では無いようだ。 名鉄名古屋本線が岡崎市と名古屋間のアクセスの主らしい。
とは言え、岡崎駅の東側は古くはかなり栄えた町並みであったようである。花柳界まで見られたそうだが今はその面影もなくなっていた。
句会を終えての帰路、岡崎駅を素通りして駅東側の路地奥にある居酒屋に夕食を兼ねて立ち寄る。 句友とご一緒の時もあれば一人の時もある。
上画像4枚は9月の折に撮ったものだが、8月には建物のあった路地沿いが更地になってしまっていて岡崎駅が見える。
あと3枚がいわゆる飲み屋マーケット。 どれだけの歴史があるのか知らないが、実に古い。 訪れる時間が夕方5時頃にて まだ明るいから猥雑さが余計に目立つ。
11月にはここも取り壊しが始まると聞いていたので、思い出の為にと撮影し今回の題材とした次第である。
上右の画像2枚が馴染みの居酒屋だ。 私が伊勢から訪れると云う事で何時もより早く5時頃には開店して待っていてくれる。 もう十数年になるだろうか。
私がこの居酒屋に顔を出す頃はまだ女将も仕込みを始めたばかりだから、取り合えず酒と簡単なつまみだけを出してもらい、話を交わしながら女将の仕込みやその他の準備を眺めている。
上画像の右から2番目は夕焼けに染まる入り口。
同じく上画像の右端に写っているのは 「芋茎」 (ずいき)らしい。 里芋の茎であるが、こんな太い物なのかしらと初めて見る私には驚きだった。
酒好きに酒の佳句なしどぜう鍋 秋元不死男
(泥鰌鍋は夏の季語で季節外れの句だが、面白く納得の句意なので掲句とした。)
先々月はこの居酒屋がまだ開いていなかった。 暫く待っても女将が出勤してこないので、横の路地奥にある別の居酒屋へ寄ってみた。 上の画像がその居酒屋だ。 馴染みの店よりも少し広い。 前にも3度程飲んだ事もある店である。
女将は70歳代だろうか。 30歳代にこの居酒屋を始めて今年で40周年だそうだが、取り壊しの為に来月で店を閉じる。 もう十分働いたから丁度潮時ですと女将は笑っていた。 居合わせた常連客はこの店に通って私も40年近くですと随分と淋しそうだった。 女将にも常連客にも半生の半分以上の思い出が詰まった居酒屋だ。 感慨深いものがあるだろう。
女将老い客も老いたる濁酒 暢一
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