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2006.01.26

石蕗日和  (鑑賞)  

          海光の一輪をもて石蕗日和   岡本眸


 待ちに待った眸先生の第九句集「流速」を繰り返し拝読している時にこの原稿依頼を頂いた。
 平成七年から十年迄の四年間の師の作品にはそれぞれ私なりの感慨があり、またあとがきを拝見すれば尚更にしみじみと心に沁みるのである。
 特に師とご一緒させて頂いた折に詠まれた作品となれば一段と思いを深くする。

 掲句は平成八年十一月三十日、伊良子岬にお出で頂いた時の作。
 一輪の石蕗の花から初冬の海の輝き、空の明るさの大いなる景が描かれている。スケールの大きな写生句は眸俳句の魅力の一つである。


         冬麗の大河一微の涸れもなし  岡本眸


は平成九年に桑名及び木曾三川にご一緒させて頂いた時に詠まれた句。感嘆すると共に納得する。大きく詠みあげながら少しの誇張もない。                  
                                          (加藤暢一) 1999

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