カテゴリー「俳句関係」の31件の記事

2010年3月26日 (金)

山口誓子忌。 鼓ヶ浦(三重県鈴鹿市白子)。 旧居句碑(四日市市天ヶ須賀)

 深夜の今、PCデスクの温度計は10℃。 近所の桜も咲き出したと云うのに真冬なみの寒い日が続きます。 でも昨年の同時期に書いた本ブログの記事を読み返してみると、やはり同じような事を書いていました。 3月末と言えどもこの寒さは例年のことのようです。 
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 今日 3月26日は山口誓子の忌日です。 『天狼』主宰。 平成6(1994)年 92歳にて逝去。
 俳句に親しんでいる方なら誰でもが知っている偉大な俳人ですね。

 山口誓子は肋膜炎の療養の為に昭和16年から28年迄の12年間、三重県の四日市市富田、天ヶ須賀海岸、そして鈴鹿市白子の鼓ヶ浦に居住していました。

 冒頭及び下の画像が鈴鹿市白子の鼓ヶ浦。 
 山口誓子が三重県を離れる前の5年間居住していたところです。
 
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        海に出て木枯帰るところなし  山口誓子

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               炎天の遠き帆やわが心の帆  山口誓子

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                     波に乗り波に乗り鵜のさみしさは  山口誓子


 四日市市富田も天ヶ須賀海岸も、鈴鹿市白子の鼓ヶ浦とそう遠くではありません。 
 多くの名句がこの伊勢湾の海を眺めながら詠まれました。

 三重県在住の間の句を収めたものとして、
 『七曜』(1942)、『激浪』(1946)、『遠星』(1947)、『晩刻』(1948)、『青女』(1951)、『和服』(1955)の6句集があります。 また昭和23年に主宰誌『天狼』 を創刊したのも鼓ヶ浦へ転居した年でした。

     伊勢の海に見ゆる帆のなき誓子の忌  暢一


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 現在 四日市市天ヶ須賀の山口誓子旧居の角には句碑が建っています。

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                   かの雪嶺信濃の國の遠さ以て  山口誓子


      。・゜゜・。。・゜゜・゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。。・゜゜・゜・。。・゜゜・。


 3年前になりますが、「俳句俳話ノート」にて山口誓子について少し詳しく記事に致しました。
 宜しければ下記タイトルをクリックの上ご覧下さい。

        ↓

  「俳句俳話ノート」 ★ 誓子忌

                                                  (№329)

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2010年3月 3日 (水)

雛祭 (桃の節句)

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 先週ほどではありませんが、まだゝゞ寒いはずのこの時期としては気温の高い日が続きます。
 桃の節句の今日、正午頃のPCデスクに置く室温計は15℃。 最高気温の予報は14℃。 
 風吹く薄曇りのために、ここ10日ほどの暖かさに慣れた身には少し寒く感じます。

 昨年の3月3日も同じく雛祭で投稿していたので読み返してみると、
 『伊勢は薄々とした感じの曇天。 正午前の三重県中部の気温は6.5℃。 我が家の室温計は9.5℃と冷え込みました。 中部・関東地方に降雪の予報が出ています』 と記していました。
 昨年の今日は中部地方でも雪降る厳寒の日だったのですね。

 興味が湧いたので気象庁のHPから伊勢市の過去のデーターをちょっと調べてみました。
 伊勢市小俣町の観測所による2・3月の日々の最高気温平均値です。

   1979~2000年 (2月)  9.1℃。 (3月) 12.4℃。
   2001~2009年 (2月) 10.1℃。 (3月) 13.5℃。
         2010年 (2月) 11.4℃。 (3月) 14.9℃(3/1~3/3)。

 顕著に温暖化の傾向が見られます。 生態系に影響を与えうる気温上昇ぶりですね。


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 三重県四日市のある料亭に飾っていた雛人形。
 「本仕立十二単衣  京雛  雛師 平安水宝作」 の銘が添えてありました。

 雛人形には京雛と関東雛がありますが、上の画像のように男雛が向かって右側に座っているのが「京雛」、左側に座っているのが「関東雛」。


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 この雛人形は男雛が左側ですから関東雛ですね。 伊勢郊外のある寿司店で昨年写したものです。


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 伊勢神宮内宮前のおはらい町にある土産物店々頭の雛飾り。 一昨年の撮影です。
 これも関東雛の並び方です。 今は伊勢地方でも全国的にもこの並び方が主流のようです。
 私が娘の為に雛段を飾り始めたのは神戸在住の頃にて京雛の飾り方でしたから、関東風には今でも馴染めません。

           雛壇に部屋を譲りし吾子と寝る   暢一

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 京雛と関東雛で男雛女雛の並び方が違う由来について「大進の雛人形」のHPで説明していました。 興味深いので以下にご紹介してみます。

 お内裏さまの位置が、京雛は向かって右、関東雛は向かって左になっています。
 日本古来から、左は右より格が高いとされ、お内裏さまはお雛さまの左、つまり向かって右にお座りになります。
 よって京雛は、古来の慣わしに従ってお内裏さまが向かって右側にお座りになっています。
 現在一般的な関東雛は、向かって左にお内裏さまがお座りになっていますが、なぜ関東雛はお内裏さまが左側になったのでしょうか。
 それには大正天皇が関係しているとされています。 明治時代、西洋の流れを受けて国際儀礼である「右が上位」の考え方が取り入れられるようになりました。
 大正天皇が即位の礼で、洋装の天皇陛下が西洋のスタイルで皇后陛下の右に立たれた事からこの風習が広まったとされています。
 明治天皇の時代から皇居は東京に移っておりましたから関東を中心にこのご即位時のスタイルが定番となっていきました。 全国的にも今はこのスタイルが主流となっています。

 また好まれる顔も関東関西に違いがあります。
 関東は目が大きめで口元がかすかにほころびふっくらした可愛らしいお顔が人気ですが、関西では切れ長の目に鼻筋の通った高貴なお顔, 細面のいわゆる京美人が好まれるそうです。
 実際のところ、なかなか顔立ちから関東雛と京雛判断するほど明確な顔の特徴ははっきりしていませんが、雛人形の商品ごとに、そのお顔は随分と違うことは比べてみると良くわかるものです。

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 ◇ また今日は高浜虚子の次女、俳人「星野立子」の忌日です。 「雛忌」とも呼びます。 3年前ですが「俳句俳話ノート」にて取り上げました。
 宜しければ下記タイトルをクリックの上 ご覧下さい。
        ↓
    ★ 立子忌 (雛忌)

                                                  (№326)

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2010年2月20日 (土)

茜社 初詣・勾玉池 (伊勢神宮 外宮神苑) 正月二日

 一昨日は東京の銀座に雪降る景がテレビに映っていましたが、伊勢でも冷え込む日が続きます。 と言っても1月から2月にかけて数回は見られる雪も屋上のバケツに張る氷も未だですから今年は厳しいという程でもありません。
 「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、正岡子規は 『 毎年よ彼岸の入に寒いのは 』 と詠んでいます。 春らしい暖かさを迎えるのはまだゝゞ1ヶ月程先の事なのでしょうね。

 前回は伊勢神宮外宮への初詣(正月二日)を取り上げましたが、今回もその続きです。 
 もう2月も半ばを過ぎてまだ正月の事を取り上げていて申し訳ありませんが、画像の整理を済ませながらアップする暇を持てなくて今になってしまいました。 ご容赦の上お付合い下さい。

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 正月二日 伊勢神宮外宮に参拝をした後、神苑の勾玉池畔にある茜社にも詣でました。
 茜社は「あこねやしろ」と読みます。
 境内では除夜篝を焚いた後に小さな焚火を続けていました。

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 茜社の境内には豊川茜稲荷神社も建っています。 
 この稲荷の方がはるかに大きく立派な社殿にて主客転倒の感じがします。 
 日本三大稲荷の一つ愛知県の豊川稲荷は妙厳寺の守り神として勧請されたものでありながら、いつの間にか肝心の妙厳寺よりも大きく有名になってしまいましたが、その小型版と云ったところでしょうか。 稲荷信仰の根強さが窺われます。

 下の画像が茜社

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Img_9358 茜社は「あこねさん」と市民から親しみを持って呼ばれています。 
 山田産土神八社の一つ。
 昔々は「赤畝(あかうね)の社」と云う外宮の摂社であったらしい。 
 ここも20年毎の伊勢神宮御遷宮のたびに残材を受け、神宮にならってご遷宮をし社殿を新しくします。


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 茜社の小さな鳥居の連なる参道を潜り抜けると勾玉池に出ます。  

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 正月の晴天に勾玉池は清々しく照り輝いていました。 右端に見える杜が茜社です。 
 
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 真っ赤な浮舞台が印象的にて勾玉池の景を惹きたてます。

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 勾玉池の冬は多くの鴨が目を楽しませてくれます。 鴨が飛んで着水するところを撮ってみました。 慌てて撮ったので少し不鮮明ですが、画像をクリックして拡大すればそれなりにご覧頂けると思います。

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       ゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。。・゜゜・。

 今日 2月20日は俳人 内藤鳴雪の忌日です。 
 老梅忌とも呼びますが、正岡子規の後見役と目された重鎮でした。
 「俳句俳話ノート」にて以前に取り上げていますので、宜しければ下記タイトルをクリックの上 ご覧下さい。
        ↓
  「俳句俳話ノート」 ‘ ★ 鳴雪忌 ’

                                                  (№325)

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2010年1月30日 (土)

今朝の春 (元日)

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 前回、遅まきながらの除夜詣を記事に致しましたが、今回もその続きの元日。
 雲一つない快晴にて迎えた元日でした。

           起きてまづ空を見る癖今朝の春   暢一 

 冒頭画像は近所の浦之橋商店街の元日の朝の光景。 
 普段は午前中賑わう商店街ですが、人っ子一人歩いていない深閑とした様子は元日ならではです。

           年はじまる顔むけて聴く鳥の歌   岡本眸
           年立つて自転車一つ過ぎしのみ  森澄雄
           元日やゆくへもしれぬ風の音    渡辺水巴
           初晴を手柄顔なり伊勢の人     立神侯子


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 我が家の元日の朝の食卓。 
 朝餉と言っても除夜詣などで夜更かしをした翌朝の事ですから、家内皆が揃って食卓についたのは10時を過ぎてしまっていました。

           家内みな朝寝をしたる御慶かな   暢一 

 お節は主に母が料理したものです。 
 近年は何万円もするお節を買う家庭が多くなってきているようですね。

 雑煮も画像に写っています。 雑煮は地方によって随分と違いがありますが、我が家は澄まし汁に餅菜と餅だけと最もシンプルな雑煮です。

           おろがむに似て手囲ひの雑煮椀  岡本眸
           酒もすき餅もすきなり今朝の春   高浜虚子

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 ※ 「今朝の春」は元日の朝を意味する新年の季語です。 
    同じく新年の季語である「初春」の場合は「しょしゅん」と読ませて春の季語として使う場合もありますが、「今朝の春」は新年に限定されていて、春の季語として使う事は出来ません。
    「今朝の秋」と云う立秋の季語がありますから、つい立春の季語として使ってしまいそうで要注意ですね。
    
    「春」を新年・正月の意味で使う季語は以下のとおり多くあります。
    「明の春・今日の春・千代の春・四方の春・花の春・老の春・玉の春・新春・迎春・春の旦 (王春・開春・発春・首春・春首・献春・規春・春孟)」等々ですが、( )内は現代俳句で殆ど使用例を見ません。 

    また「○○の春」のようにある語に春を付けて新年の季語とする詠み方もあります。
    例句を少し挙げてみます。

           目出度さもちう位なりおらが春     小林一茶           
           かぴたんもつくばはせけり君が春  松尾芭蕉
           宿の春何もなきこそ何もあれ     山口素堂
           日の春をさすがに鶴の歩みかな   宝井 其角
           年寄れど娘は娘父の春        星野立子          
           炭斗に炭も満ちたり宿の春      松本たかし
           弾みよき雀の来るや庵の春      小澤克己   
                                                  (№323)

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2009年11月 7日 (土)

団栗(どんぐり) ストラップ 。

 今日は立冬。 雲一つ無く晴れ渡りましたが、空は僅かにもやっぽい感じがします。
 正午前の我がPCデスクの温度計は19℃。 気象番組では10月中旬の暖かさの立冬となりましたと言っていました。 この3日と4日は同温度計が2日続いて11℃台を指していて急な冷え込みに震え上がりましたから、実に寒暖差の大きな今週です。
                                           
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 団栗ストラップ。 昔風に言えば根付ですね。
 友人が近所の杜で拾った団栗で作ってみたとプレゼントしてくれました。 なかゝゝ丈夫にしっかりと作ってあり重宝できそうです。

 この歳になっても団栗を見つけるとついゝゝ拾ってしまいますが、結局持て余して捨てゝしまう私です。 きっと友人は、これは姿が良い これは艶が良い、等と楽しく選びながら拾った事でしょう。
          団栗は拾ふもの且つ捨つるもの  暢一

 団栗は樫(カシ)類・小楢(コナラ)・櫟(クヌギ)などのブナ科ナラ属の果実の俗称。 頂いたストラップの団栗は一つだけずんぐりとしたのが小楢、他の三つは樫、だろうと思うのですが…。

           団栗の寝ん寝んころりころりかな  小林一茶
           団栗の己が落葉に埋れけり     渡辺水巴
           抽斗にどんぐり転る机はこぶ     田川飛旅子
           どんぐりの拾へとばかり輝けり    藤野智寿子 


 俳句に詠む場合、団栗よりも「木の実」の季語を使うほうがどちらか言うと多いようです。
 「このみ」とも「きのみ」とも読み、季語としての意味は団栗とほゞ同じです。 

          ポケットの捨て損ねたる木の実かな  暢一

 木の実のほうが例句の多いのは 「木の実落つ」「木の実降る「木の実の雨」「木の実時雨」「木の実拾う」「木の実時」「木の実独楽」などいずれも調べ良く使う事ができ、音数も三音にて団栗より一音少なくてすみ、5・7の調べに纏め易い事などが理由でしょう。 

           籠り居て木の実草の実拾はばや   松尾芭蕉
           二つ三つ木の実の落つる音淋し    正岡子規
           喜べばしきりに落つる木の実かな   富安風生
           幼きへ木の実わかちて富むごとし   岡本眸
           木の実独楽影を正して回りけり     安住敦
           木の実落つわかれの言葉短くも    橋本多佳子
           はじまりし三十路の迷路木の実降る  上田五千石
           正倉院木の実時雨のただ中に     神尾久美子
                                                   (№318)

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2009年11月 2日 (月)

木枯し1号。 猫、立食蕎麦<JR名古屋駅>

 今日は晴天ながら急に冷え込みました。 深夜の12時前ですがPCデスクの温度計は14.5℃。 昨夜より6℃以上も低く、ピューピューと吹く戸外の冷たい風が何処からともなく入ってきます。 何せ旧家屋なものですから。
 気象台は近畿地方に木枯し1号が吹いたと発表しましたから、伊勢の夜になってのこの強風も木枯し1号と言ってよいのでしょう。 立冬前に吹くのは珍しいと思ったら、昨年より16日も早いそうです。

       木枯に川なすごとき街あかり  岡本眸

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 ここ2回 我が結社「朝」の東海支部句会出席の為に岡崎市へ出掛けた折の事を取り上げていますが、今回もその続きのJR名古屋駅です。
 JR名古屋駅セントラルタワーズの高島屋で本と手帳を買ったあと、外の空気を吸いたくてビルの外側に出てみました。

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 こんな所に猫が。 バックに写るのはセントラルタワーズの2階です。
 以前に我が家で飼っていて亡くなった猫とよく似ているので よしよしと近付いてみました。
 身じろぎもせず逃げません。 でも睨まれてしまいました。

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 昼食はJR名古屋駅の東海道線上りホームの立食い蕎麦で済ませました。 
 「たぬき」と注文すると、『「うどん」ですか? 「蕎麦」ですか?』と訊かれたので、『もちろん「蕎麦」』と答えたのですが、出されたのは「てんかす蕎麦」。
 そこでしまったと気がつきました。 私は20年関西に居たので、「たぬき」と言えば「油揚げの入った蕎麦」の事です。 「きつね」が「油揚げの入ったうどん」の事を指しますから、黒っぽい蕎麦は「たぬき」というイメージからでしょう。
 こちらでは「てんかす」の入ったのが「うどん」でも「蕎麦」でも「きしめん」であろうと「たぬき何々」。 何ゆえなのでしょうね。 また油揚げの入ったのは全て「きつね何々」。 未だに馴染めません。

 季節外れですが、昔にこの立食いの店で詠んだ句です。

           梅雨寒や立喰蕎麦に首伸べて  暢一

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 今日11月2日は「白秋忌」。 詩人・北原白秋の昭和17(1942)年の忌日です。
 俳人にも親しみのある白秋でしょうか、白秋忌の例句は多く見られます。

      拾ひたる貝の紅もつ白秋忌    上村占魚
      水かげろふに棹さして白秋忌   植村通草
      菱の実の角むらさきに白秋忌   中尾杏子
      安達太良の山はむらさき白秋忌  藤田あけ烏
      隣り住みし北原氏なり白秋忌   水原秋櫻子
                                                   (№317)

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2009年10月 4日 (日)

十六夜 (いざよい)

 昨日は久し振りに晴れましたが、今日は更に雲一つない快晴でした。
 室温計も25℃台で推移して実に爽やか、深夜の今は素足が冷えるほどです。 

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 昨日は十五夜の名月、今日は十六夜。 実際は今夜が満月ですが。
 東の空に上がり始めたところを撮ろうと18時頃に浦之橋商店街へ。

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 日暮れながら まだ青さの残る西空は薄く夕焼けて如何にも秋の暮らしい。

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       東を振り返ればちょうど正面に十六夜の月が昇り始めたところです。

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                昨日の十五夜と同じく浦之橋商店街に建つ伊勢慶友病院

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 今夜は県道37号(鳥羽松阪)線宮町交差点へ行ってみました。 宮川に架かる度会橋から伊勢市駅へ向かって少し来た辺りですが、歩道橋から月を撮ろうと思ったからです。

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 浦之橋商店街での撮影から30分しか経っていないのに、月はかなり昇ってきています。

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              町中に杜の闇ある十六夜  暢一

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                    十六夜やちひさくなりし琴の爪  鷲谷七菜子

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 フラッシュを光らせずに撮影すると 上画像のように月は滲んで写ってしまいます。

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               フラッシュを光らせると滲みません。 露光時間の違いでしょうか。

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 俳句に親しんでいる方ならよくご存知の事ですが、十五夜前後の月の出る時間が日を追う毎に段々遅くなっていく事から以下のように月の呼び方が変化していきます。

 十四夜 「待宵・小望月」        待宵の姿見のある廊下かな    山本洋子
 十五夜 「良夜・良宵・名月・望月」  名月や池をめぐりて夜もすがら   松尾芭蕉 
 十六夜 「十六夜(いざよい)・既望」 深山の風にうつろふ既望かな    飯田蛇笏  
 十七夜 「立待月」            古き沼立待月を上げにけり     富安風生
 十八夜 「居待月」            帯ゆるく締めて故郷の居待月    鈴木真砂女
 十九夜 「寝待月・臥待月」       湯茶欲りて机を立ちぬ寝待月    岡本眸
 二十夜 「更待月・亥中月」       更待やキャバレーの灯は宵ながら 石塚友二 

 雲空で名月が見えない時 「無月」  いくたびか無月の庭に出でにけり  富安風生
 雨の場合は「雨月」           胸元に雨月あかりを漂はせ     平畑静塔 

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 今日 10月4日は高野素十の忌日です。

     方丈の大庇より春の蝶
     甘草の芽のとびとびのひとならび

 俳句に親しんでいる方なら誰でもが知っている名句ですね。
 3年前ですが記事にしています。 宜しければ以下をクリックの上ご覧下さい。
        ↓
   「俳句俳話ノート」 ‘★ 素十忌’
                                                   (№312)

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2009年9月23日 (水)

秋分の日。 秋彼岸(榊の実・花)。 葛の花。 (一誉坊墓地)

 今日は秋分の日。 時に日射しが見られたものゝ曇り勝ちの一日でした。 いつもの室温計は日中で27℃半ば、深夜の今は26.5℃ですが湿度の高い為か少し蒸し暑く感じます。

        嶺聳ちて秋分の闇に入る  飯田龍太

 秋分の日は赤点・黄点ともに180度を通過する為に、太陽は真東から出て真西に入り 昼と夜の長さが等しくなります。 今日からは夜が長くなっていきますが、その事から 「夜長」 は秋の季語になっています。

        唐突に体操などをして夜長  暢一

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 秋分の日を中日として その前後3日間ずつの7日間が秋の彼岸ですが、春分の日前後7日間の春の彼岸と同じですね。
 俳句に詠む場合、「彼岸」だけでは春の彼岸を指します。 ですから秋の彼岸は 「秋彼岸」 「後の彼岸」 等と表現しなくてはなりません。 

      地の罅によべの雨滲む秋彼岸  岡本眸 

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 我が家は神式ですので墓前に供えるのはです。 仏式では樒を供えますね。 冒頭画像の右上に小さく写っているお墓も榊を供えていますから神式のお墓と云う事が分かります。

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 お供えした榊は実をつけていました。 榊は椿科ですからやはり椿の実をごく小さくしたような形です。 「榊(サカキ)」は古来より神事に用いられてきましたが、「神と人の境の木→境木」が語源と聞けば頷けます。

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 榊の花です。 6月頃に咲きます。 以前撮影した記憶があるのですが捜しても見つかりませんでしたので、「季節の花 300」さんより画像を拝借致しました。

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 プロかアマチュアか恐らく将棋士として活躍された方のお墓なのでしょうね。 遺族の方のお気持ちが好ましく窺えます。 そう云えばこの一誉坊墓地には8月16日にご紹介した名投手沢村栄治の野球ボールを模ったお墓もあります。


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 墓地への路地で見掛けた廃屋。 葛の葉で覆い尽くされていました。

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      あなたなる夜雨の葛のあなたかな  芝不器男 

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            葛の葉の葛であることいやでいやで  田邊香代子

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 葛の花秋の七草の一つ。 秋の七草とは「萩・薄・葛・撫子・女郎花・藤袴・桔梗」を言いますが、他は皆楚々とした雰囲気なのに葛のこの逞しさには驚きます。
 しかし葛の根は葛粉、葛の茎は丈夫な葛布、葛の葉は牛馬の飼料、その他薬用など、昔はとても有用な植物でした。

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        葛咲くや嬬恋村の字いくつ  石田波郷

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                      <全画像拡大可>

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 記事中で触れた名投手沢村栄治のお墓については、以下をクリックの上 ご参照下さい。
           ↓
   ‘送り盆。 沢村栄治墓。 ポンプ井戸(伊勢市内 一誉坊墓地)。’
                                                   (№308)

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2009年9月 1日 (火)

初秋の桜・珊瑚樹の実 (伊勢神宮外宮・勾玉池)

 今日から 9月。 暑さ厳しい中にも吹く風に草木に初秋を実感出来る時期となりました。
 しかし今年の残暑は例年よりも凌ぎやすく、秋の気配の訪れも早いような気がします。 

 昨日 関東を襲った台風11号は被害少なく通り過ぎたようで何よりでした。 
 なんら影響のなかった伊勢ですが、今日は台風一過のような感じの晴天です。
 昼下がりの室温計は31.6℃を指していますが 心地好く風の抜ける我が部屋は快適です。

      今朝九月草樹みづから目覚めゐて  中村草田男

                                           <全画像拡大可>
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 伊勢神宮外宮の参道西口、北御門前の桜の樹
 数日前、朝の散歩に出掛けた折に撮影した画像ですが、青葉の中の黄葉が美しく目を惹きました。 初秋ならではの桜の樹ですね。

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 伊勢神宮外宮神苑の勾玉池畔の桜の樹。
 先程の桜は染井吉野でしたが、これは山桜

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 下の画像は同じく勾玉池畔。 染井吉野の樹です。 
 少し黄葉が見えだしたものゝ まだゝゞ青葉が美しい。 

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 勾玉池の入口に紅い実をつけた樹が聳えています。
 珊瑚樹(サンゴジュ)です。


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 正面参道に通じる小径にも。 外宮神苑のそこここで見られます。
 成長が早い事から防火樹として神社等に多く植えられているそうです。 
 珊瑚樹は6月頃白い小花が咲き 10月頃に実をつけると歳時記に載っていますが、伊勢では8月中旬頃にはもう赤い実が目につき出します。

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               珊瑚樹や神事の列の白衣装  暢一          

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 珊瑚樹の花です。 今年の6月8日に撮りました。 花の咲く時期は歳時記の記載通りです。
 俳句に詠む場合、「珊瑚樹」 だけだと実を意味します。 花を詠む場合は「珊瑚樹の花・花珊瑚」 などと表記しなければなりません。 紫式部と同じですね。

         珊瑚樹の実の照り伊勢の国ゆたか  鷹羽狩行
         ひとりいる珊瑚樹の蔭うす冥い     高澤晶子
         花珊瑚井蓋にくらき水ひびく       角川源義

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 真っ赤にたわゝに実った珊瑚樹を3年前にご紹介した事があります。 宜しければ下記をクリックの上 ご覧下さい。
              ↓
    ≪フォト俳句(249)≫9/10 珊瑚樹 (坂社)

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                       <全画像拡大可>

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2009年8月13日 (木)

冷夏の稲田(伊勢平野)。 お盆。 

 今日8月13日から16日までお盆。 昔 神戸在住の頃は私も家族を引き連れて渋滞を厭わず伊勢に帰省したものでした。 
 今年は地震による東名高速道の通行止めの影響で大渋滞を起している所もありますが、その他の地域の高速道は意外とスムーズに流れている今日のようです。
 今日は夕方に迎え火盆提灯で御先祖様を迎える日ですね。

     迎火を子として焚きて三十過ぐ  岡本眸

 また墓参りは年中行いますが、俳句ではの事と特定して秋の季語となっています。
 墓掃除・墓洗ふ・墓ぬらすなども同じです。

     本当は捨てられしやと墓洗ふ  岡本眸 


<平成21年8月11日撮影>
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                                           <全画像拡大可>
 8月11日の伊勢平野稲田。 
 今年は日照が少なく気温の低い夏が続いた為、稲の生育に影響が出ていると聞いていましたので撮影してみました。
 確か何年か前に同所を同時期に撮影したはずだから比較出来ると思ったからです。


<平成18年8月11日撮影>
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 3年前に撮影していました。 有り難い事に平成18年8月11日と同月同日です。
 生育の違いは明らかにて、やはり今年は遅れています。

 遠方に写る道路は国道23号線。 松阪と伊勢の中間辺りです。


 <平成21年8月11日撮影>
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               <平成18年8月11日撮影>
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                              <全画像拡大可>

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